2/13、14に中日王家観てきました。

滞在2日で観たのは2公演。1日1回。せっかく時間やら何やらかけて遠征するわけですが、今回はダブルヘッダーは止めて1点集中にしました。
だって、あの観ているだけで体力消耗した「王家」だし、贔屓が出てない分いつもよりは余裕を持ってちゃんといろんな出演者を観られるはずだしー。

うん。おもしろかったです。
おもしろかったけど、私にとっては、すべてネタ的おもしろさだった。

どうしても初演と比べてしまって、素直に物語自体に入り込むにはいたらなかったことを最初に白状しておきます。

さて。

脚本はほとんど変わってませんでしたね。
セリフも歌詞もほとんどそのまま(1か所「俺たちは神に許されている」が「我々は」になったくらい?)。

違いは、キャスティングと、人数と、演出。

それでも、主要な役どころであるところの、中心人物3人(ラダメス@わたさん、アイーダ@とーこちゃん、アムネリス@だんちゃん)と、それから両国の王(エジプト王ファラオ@チャルさん、エチオピア王アモナスロ@ヒロさん)の配役は変わりません。
それ以外のキャスティングは、大幅に変わりました。特に男役3番手以下の若手が。
でも、わただんとーこと専科の2人が健在なのだから、物語全体から受ける印象は初演からそんなに変わらないだろうと踏んでたんですよ(だからこそ、あまり観劇前のわくわく感がなかったというか…もごもご)。

それなのに(まあ、当然のことではあるんですが)物語の印象は、がらっと変わってました。
つーか、私にとっては、別物語みたいでした。あくまでも私にとっては。

……だって、ケペルのキャラが違うよ!!!
(私はピュアピュアしいファンなんでね)(ケペルでしい落ちしたんでね)(ケペルチェックが最重要課題だったんですよ)(すいませんね〜)(はっはっは)

中日嶺ケペルは、強くたくましい太陽のような人では、まったくありませんでした。

だって嶺恵斗さんですもんね。そういうキャラじゃないですもんね。
だってここはタカラヅカだから、役者が変わる以上、キャラクタも変わって当然。

いくらしいケペルダイスキっこな私だって、嶺恵斗さんに、しいちゃんと同じ役づくりをしてくれとは言いませんよ。
嶺恵斗さんが、しいちゃんのために書かれた役・ケペル(その名の意味は「太陽」)をどう作っていくのか。どう自分のものにするのか。楽しみにしてたんです。

ええ、楽しみにしてたんです。

先に観た、緑野さんや、kineさんの報告を拝見してましたしね(含み笑い)。

嶺ケペルで一番印象的だったのは、1幕最後のラダメスがエチオピアの解放を進言するシーン。
「♪たとえ今は夢のように思えても」と歌いながら歩み寄って来るラダメスにドン引きし、よろりと後ろに一歩引いてしまうんですよね。

それが、緑野さんが「幼い」と、kineさんが「壊れる」と評した部分でしょうか。

わかりあえる、思いを共有することのできる友だと思っていたラダメスの思い掛けない言葉に、嶺ケペルはうっかり戦士としての自分の価値観を根底から揺るがされ、揺るがされてしまったが故に、受け入れることはできなくて、そこで嶺ケペルは一旦心を閉ざして自分を守ろうとしてしまうんだな。無意識のうちに。

(ちなみに、しいケペルはここで、ショックを受けてありえないほど大泣きしながらも、「何故だ?!」と自らラダメスにくらいついていく)(泣き顔がたまりません)

嶺ケペルは「自分の心の内にこもりがち。周りの人と仲良くやっていきたい気持ちはあるんだけど、他人との距離の取り方があまりうまくなく、どう接していいのかよくわからなくなることがたびたびあり、いちいちいろいろ考えてしまったりする難儀な性格」って感じにみえました。

で、kineさんの2月11日の感想のケペル観にも、ほぼ同意です。
「自分の価値観に無いものを突きつけられて、受け入れられずに壊れてしまった」(引用ママ)ケペル。
ラダメスの「裏切り」と「死」は、嶺ケペルにとって、ずっとのしかかっていく重石になるんだろうな。

そんな嶺ケペル、嫌いじゃないです。
リアルだよ、すごいリアルなキャラクタ設定。いるよそういう人。
(っていうか私ついつい自分と重ね合わせてしまい、そんなとこに共感して心が痛んだりして)(ダメ人間ですな)

が、アムネリス様をまかせるにはどうにもこうにも器がちっちゃすぎ(爆笑)。

あのケペルには、アムネリス様を支えるのは無理だー。
あのケペルは、自分のめんどーみるので精一杯だもん。

……あのケペルじゃ、ケペル×アムネリスが成立しないよー!!!

ケペアムにならないというだけで、(13、14日段階での)中日王家にはまったく萌えられませんでした。

…………あとねえ、あの中日ケペルには、惚れられないと思いました(小声で。)

ケペル話、まだつづきます。

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